山田支部は、名古屋市の西の玄関口として庄内川の北に位置し、山田、比良、大野木、中小田井、平田の5グループで構成されています。
山田支部は、庄内川以北の広い地域で、昭和30年に名古屋市と合併した後は、人口の増加と都市化が急速に進みましたが、昔からの伝統を引き継いだお祭りや行事、名所・旧跡がたくさん残されている地域です。
比良の光通寺の境内には、比良城址の碑があります。比良城は、織田信長公の家臣で、後に富山城主となった佐々成政公の居城であったと言われます。
この光通寺の近くに蛇池(じゃいけ)という池があります。蛇池には、若き日の信長公が池に住む大蛇を退治しようとしたが果たせなかったという言い伝えがあり、毎年4月に「櫃(ひつ)流し」が行われます。櫃流しは、江戸時代から行われているといわれ、願いを書いた大小たくさんのお櫃に赤飯を盛って池に流す神事です。池に住む龍神の霊を慰めるための神事と言われています。
比良の六所神社では、毎年10月に大祭が執り行われ、名古屋市有形民俗文化財である山車(だし)の曳行が隔年ごとに行われます。南比良の湯取神子車(ゆとりかみこしゃ)と北比良の二福神車(にふくじんしゃ)の2台の山車は、共に本格的な名古屋型構造を備えていますが、記録が少なくて幻の山車とも言われています。
また、旧岩倉街道に面した中小田井には、商家の立ち並ぶ街並みが残されており、名古屋市街並み保存地区に指定されています。
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